安倍首相を称賛 ソチ冬季五輪で中国選手団入場行進の際に拍手

9日付朝日新聞朝刊によれば、習近平・中国主席は中国と香港の選手団の入場の際には立ち上がり手を振って激励した。台湾選手団の入場時には座ったまま拍手を送った。ところが日本の入場がアナウンスされると、硬い表情で両手をひざの上に重ねたまま、身動き一つしなかった。一方、安倍晋三首相は、中国選手団の入場の際も拍手を送っていた。
また、ソチ五輪の開会式セレモニーを生中継した中国中央テレビ(CCTV)の番組解説者3人が、日本選手団の入場シーンで関係のない話題を話し始め、無視を決め込んだことに、ネットユーザーから賛否両論の声が上がっている、と大公網が伝えた。大公網によると、日本選手団の入場に合わせ、安倍首相が立ち上がり手を振るシーンが画面に映し出されるや、解説者の3人はカーリング競技や冬季五輪に関する話題を話し始め、日本選手団と安倍首相を完全に無視した。
筆者は日頃、安倍首相を批判しているが、今日は称賛したい。まさに日本人の持っている「矜持」を世界に示した。第二次世界大戦前、国際連盟の重責を担った新渡戸稲造が英米の人々のために日本人を紹介した「武士道」精神そのままの姿であった。騎士の国である英国の人々も首相の態度を称賛している。
習主席と中国中央テレビ(CCTV)の番組解説者3人は大失点だ。中国人は皆、このような態度をとるとは思わない。多分、「力を信奉し、敵と味方を明確にする」共産主義者の習性であろう。太平洋戦争直後、中国国民党の蒋介石総統は、中国人を虐殺した日本の兵士やそれを命令した将校を除いて、日本の将兵を全員日本へ送還した。蒋介石は「敵の暴に報いるに暴を以てせず。恨みに対して恩で報いよ」と言った。これは中国古代の思想家、孔子の言葉を実践した。これに対して中国・共産党は日本人捕虜の多くを「思想改造センター」に送り、重労働を強いた。
安倍首相は靖国参拝の失点を取り返した。われわれは現実主義者であると同時に、相手を尊重する姿勢を持つことが必要だ。日露戦争の旅順陥落後、旅順要塞のロシア司令官アナトーリイ・ステッセル中将を乃木希典大将は「敗軍の将としてではなく、旅順攻防戦の一人の将」として遇し、武士道精神を発揮した。
われわれは、相手が感情的になればなるほど、冷静になり、観念論はさておき、現実重視と100年の戦略で対応すべきだろう。安倍首相にも、靖国参拝のミスを肝に銘じて、現実主義的な思考で外交を進めてほしい。ロシアは4島を戦争の勝利の結果としての領土変更だと主張している。だから交渉で返還させることは至難の業。もし3島でも返されれば、奇跡である。戦争で奪え返せても、交渉で返還させることは大変なことである。歴史上、交渉からの返還は稀だ。保守派や右翼は観念論や感情論から現実主義者を糾弾する前に現実的な目線で外交を考えてほしい。
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